ピッキング被害

先日、ピッキングの被害にあった人からのご相談がありました。
ピッキングという言葉は知っていてもまさか自分の家がそのようなことをされるとは想像もつかない人が多いのではないでしょうか。

最近では建物部品の防犯性能が昔に比べると格段に向上していますのでピッキング被害は減少傾向にあるといわれています。
しかし、いまだに古い危険な鍵を使っている人も多いです。被害にあってはじめて鍵を交換しようと思う人も多いです。

今回相談してくれた人は一人暮らしをしている人でした。
自宅でシャワーをあびていたら玄関のほうでおかしな物音が聞こえてきたのだそうです。
なんだろうと思って近づいてみるとかちゃっと音がなってドアノブが動き、ドアが開いたそうです。
お客さんはびっくりして「誰ですか!?」と声を掛けました。

ドアはドアガードをしていたので完全には開かず、すぐにドアが閉まって犯人は逃げていったということでした。

お客様はとっさのことでどうしたらいいかわからずしばらくパニック状態でした。
やっと落ち着いてきて、まずは警察に連絡をし、その後鍵屋に相談をしてきてくれたということです。

このお客様の場合は未遂に済んで本当によかったです。もしドアガードがしてなかったら・・・と考えるととても恐ろしいです。
ピッキングできない鍵に交換させていただきました。

鍵の修理

梅雨の時期など雨が多いと鍵屋への相談件数も増えてきます。
雨が降ると鍵が調子が悪くなるということがあるのです。
そして調子が悪くなった鍵をそのまま使い続けたために故障してしまうのです。

鍵の不調の初期段階はまず鍵をさしにくくなります。
そして鍵を抜こうとするとひっかかってなかなか抜けなくなります。
さらに鍵を回すときにひっかかるような感じがしたり、重たく感じたり、反対側に回らなくなったりします。

そしてこの症状を放置しておくと鍵がまったく刺さらなくなったり、抜けなくなったり、回らなくなったりします。
そして無理に回そうとして鍵が曲がったり折れたりしてしまうのです。

このようなことが起こるのは雨の湿気が関係しています。
鍵穴の環境が水分を含むためにチリやホコリなどの汚れが混入すると鍵の動きを妨げるようになるのです。
土埃や犬猫の毛ホコリなども影響してきます。

水分とこういった汚れがまじることでネバネバした状態になり、鍵の故障へとつながっていくのです。
そしてこのような異物に精密機器であるディンプルシリンダーは非常に弱いです。動きが悪くなったらパーツクリーナーで汚れを取り除くようにしましょう。内部が乾いたらシリンダー用の潤滑剤を使用して下さい。鍵の動きが元通りスムーズになります。

人命救助

人命救助、なんていうと大げさなに感じる人も多いかもしれません。
しかし、少し間違ったら人命に関わる事態になっていただろうなと感じる案件に出くわすこともあるのです。

その一つがトイレに人が閉じ込められてしまうというトラブルです。
トイレの錠前が壊れてしまって中にいた人が出られなくなってしまうものです。
一般家庭でのトラブルが多いですが、中にはビルの中のトイレであったり、店舗のトイレでの故障もあります。

家族と一緒に住んでいるひとであれば誰かに助けを求める事ができますが、一人暮らしであったり、たまたま家族が旅行などにいっていると誰にも助けてもらえず何時間もトイレに閉じ込められてしまいます。

飲食店でのトイレ閉じ込めは夜間に集中する案件です。お客さんが携帯電話を持っていたら自分で電話をかけてきますが、そのことに従業員が気づかない、ということは多いです。

また、酔っ払ったお客さんが自分で鍵をかけてそのまま中で眠っている、倒れているなんていうことがあります。

これも少しでも遅れると人命に関わることになっていたかもしれないな~と思ったりします。そういう時は人助けができて本当によかったという気持ちになります。

また、お客さんにもいろいろな人がいます。
鍵を開けると恥ずかしさから笑ってごまかすことや起こる人、泣いている人もいますし、病院へ運ばれていく人もいます。いろいろなドラマがあるんです。

人助け

鍵屋というのは人助けの仕事です。
お客様に感謝されたりするとこの仕事をやっていてよかったな~と感じたりします。

この間も人の人生のピンチを助ける仕事がありました。

お客様からとにかく緊急を要するという連絡がきました。
詳しい事情を聞いてみたら実兄の結婚式なのに大切な結婚指輪を家においてきてしまったから弟さんがそれを取りに戻ったはいいが鍵がかかっていて家に入れないということだったのです。

幸い、身分の確認ができたので解錠作業にとりかかることはできました。
緊急を要する作業なので緊張しましたが無事に10分ほどであけることができ、弟さんも結婚指輪を手に入れることが出来ました。

弟さんには都内の結婚式場の場所まで最短時間で行ける電車をお教えして最寄りの駅まで車で奥って行きました。
これでとにかく自分の仕事は無事に終わったのでほっと一安心です。

その後どうなったのかなと思っていたら後日弟さんと結婚されたご夫婦が挨拶に来てくださいました。
無事に何事も無く結婚式が行われたそうでした。

このような二人の人生の門出に自分の仕事が大きく役に立ったと知って本当にこの仕事をしていてよかったと感じました。

また、こんなような緊急を要するトラブルに備えていつでもあらゆる準備をしておくことが必要だと強く通関しました。